叔父さんの相続処理 と 銀行対応のアホらしさ

叔父さんの相続処理も最終段階に入った。

・・・・・はずだった。

 

 

叔父さんは、分かる範囲で5つの銀行と取引があった。

取引支店は、いずれも叔父さんの自宅の近くで、公共交通機関で片道約2時間の距離だ。

各銀行に、電話で叔父さんが死去した事実を伝えて、口座を凍結して貰い、相続処理手続きに必要な書類を送って貰うことにした。内、3つはジモティな銀行なので、叔父さんの地元に行って手続きをしなければならないと覚悟を決めていた。

最初は5行とも、叔父さんの取引支店に行かなければならないと思い、銀行5行で手続きすると1日では無理だなあ。と悲観的になっていた。

ところが、5行の内、ゆうちょ銀行とり〇な銀行は、ボクの自宅の近くに支店がある。近くで出来ると良いなあ。3つなら1日で回れるなあ。

 

〇そな銀行は、いわゆる(赤・青・緑)3大メガバンクに次ぐ規模を持つ、大きな銀行だ。

相続手続き専用の「東京相続センター」(以下「センター」という)という部署があり、少なくとも東京近郊の相続案件の処理全般を取り扱っているようだ。

「センター」から必要書類が入った封書が届いた。

内容はごくごく普通のモノだ。

叔父さんが死亡したことが分かる書類やら、ボクが相続人であることが分かる書類やらを揃えて「センター」に送れ。というものだ。そして

不動文字の注記があった。

 (注)ご提出いただく書類は、同封の返信用封筒を使用し、原本をお送りいただきますようお願いいたします。

お送りいただいた書類の原本は、弊社で写しを取らせていただいた後、返送させていただきます。

お手続きをお急ぎの場合には、最寄りの弊社支店の窓口までご持参いただきますようお願い申し上げます。

 

さらに手書きの注記があった。

「お手続きをお急ぎの場合には」の「に」「は」の間に、鉛筆書きで「^」マークが書き込まれ、その下に「又は、原本を即日ご返却ご希望の場合」と書き添えてあった。

ご丁寧なことである。有り難いことである。

 

ボクの場合、叔父さんの取引銀行が5行あるので、それぞれに原本を送って、送り返して貰っていたら、延々と日数がかかってしまう。

それを防止するために、戸籍類に関しては、法定相続情報証明制度を使って、証明書を5通取得した(本当は、予備を含めて6通)。

ただ、遺産分割協議書(遺産分割協議証明書)と印鑑証明書は、原本が各1通しかないので、いちいち送るなんてバカはやりたくない。

なんとか省略したい。そんなボクのために用意したような注意書きである。

 

飛んで火に入る夏の虫。

渡りに船。

ルパンに不二子。

 

つまり

「原本を即日ご返却ご希望の場合」と鉛筆書きがあり、「最寄りの弊社支店の窓口までご持参いただきますようお願い申し上げます。」と繋がる。

りそ〇銀行は、日本で4番目に大きな銀行だから、最寄り駅の駅前にも支店がある。

駅前支店で手続きが可能なら、そんな便利なことはない。

念のため「センター」に確認した上で、駅前支店に原本を持ち込んだ。

駅前支店には、恐らく「センター」に繋がっているモニターがあり、恐らく「センター」の担当者の顔が映っている。
支店側にもカメラがあって、向こうにもボクの姿が見えているのだろう。首掛け式のマイクを付けて会話が出来る。卓上カメラがあり、こちらが所持した書類を指定場所に置くと、先方で読むことが出来る。なんと便利な世の中になったモノよのう。

モニター越しに会話をし、卓上カメラで当方持参の遺産分割協議書(遺産分割協議証明書)と印鑑証明書原本を確認して貰い、遺漏がないということで、支店の店員が原本のコピーを取って、社内便で「センター」に送って貰うことになった。

やれやれ、ここまで順調だ。順調を上回る便利さだ。

 

さて、第一便で送られてきた書類によると、必要書類の原本を確認したら、次の段階として、相続手続きに必要な(当方が書き入れる)書類を送ってくる。と書かれている。それを待つとしよう。

 

数日後、りそ〇銀行から郵便が届いた。次段階の書類が来たか。よしよし。順調、順調。

開封してみると、あらビックリ!!

浦島太郎になったような気分であった。

封書に入っていたのは、第一便と同じもの。それも、遺産分割書と印鑑証明書の原本を送れ。というところに、黄色いマーカーで線まで引いてある。

映画や漫画じゃあるまいし、時が巻き戻ってしまったのか。念のため、相続関係書類のファイルを見る。そこには第一便が入っている。時間は巻き戻っていないようだ。

わざわざ支店でやった原本確認作業はなんだったのか。

 

第二便を見た感想は、これ以外にない。なんじゃこりゃ

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ジーパン刑事、殉職す!

第二便には担当者の名前が書いてあった。り〇な銀行の「センター」に電話をして、担当者を呼び出した。

電話口に出た人は「担当者はただ今外出しております。1時間ほどで戻りますので、当方から折り返しお電話いたします。」との返事だった。

「念のため、管理番号をお伝えしておきますから、担当者にお伝え下さい」と電話を切った。

 

2時間ほど経っただろうか。担当者から電話がかかってきた。

「さきほどお電話をいただいたようで、ありがとうございます。どのようなご用件でしょうか」

「今日、〇そな銀行さんから書類が届きました。これは、どういう意味でしょうか?」

「はい。ご相続のお手続きを始めていただくための書類でございます。」

「この書類に『原本を送れ』のところにマーカーで線が引いてあるのは、どういう意味ですか」

「ご相続の手続きのために、原本をお送りいただいてご確認させていただいております」

「この書類もらうの2度目なんだけど、近くの支店でも原本確認できる。って書いてありますよね。もう、支店で原本確認したんですけど」

「左様でございますか。支店のほうに確認を取ってから、もう一度お電話させて頂いて宜しいでしょうか」

待つこと数十分。

「大変お待たせいたしました。支店に確認しましたところ、原本確認は済んでいると確認できました」

「第一便が届いて、支店で原本確認が出来ると書いてあったから、支店で原本確認すれば、原本を送る必要はないのですね。と確認してから、支店に行ったんですよ。その記録は残ってないんですか、支店でも原本確認した記録は残っているでしょう。なんのための管理番号なんですか?」

「支店から届いた書類の中、提出書類一覧に、コピーと記載がありましたので、原本確認してないものと誤解いたしました」

お!責任逃れの言い訳を始めやがったな。

これはお灸を据えて上げなければなるまい。

確かに、提出書類一覧の書面に、オイラはコピーって書いたよ。原本を「センター」に送るつもりは毛頭ないから、「センター」に送られるのはコピーになる。だから、わざわざ「コピー」各1通って付け加えたんだ。

でも、オイラは支店のモニター越しに「この書面にコピーって書いたけど、これは消さなくて良いの」と確認したよ。

そしたら、モニターさんは「そのままで結構です」と答えたんだよ。だから、そのまま「センター」に書類が届いたんだ。言い訳になってないぞ。

お灸を据えるには、上司にチクるのが一番だ。

 

「あなたでは話にならない。上司を出してくれ」

「承知しました。上司から連絡させますので、少々お待ち下さい」

また、待たされた。電話が鳴った。

「りそ〇銀行の東京相続センターの〇〇といいます。いま、状況の報告を受けました。この件に関しましては100%当行のミスでございます。誠に申し訳ございません。原本確認はできておりますので、すぐに、次の書類をお送りさせて頂きます。なにとぞご了解の程お願いします。」

「わかったけど、あなたは「センター」のどういう立場の人なの?」

「センターの責任者をしております」

こっちは上司を出せ。と言ったんだから、最初に

「自分が、担当〇〇の上司の〇〇でございます。この度は、部下の〇〇が・・・」と挨拶するのが普通じゃないのか。問われるまで地位も役職も述べずに、名前だけいうってのは、どうなのよ。万が一、担当の部下だったら洒落にならないぜ。

まあ「センター長?」が平謝りに謝ってきたのだから、ここは許して進ぜよう。

ただ、センター長には、一言だけ言っておいたよ。

第一便と出した担当者と、第二便を出した担当者は同一人物だ。この間に連絡ミスはありえない。ってね。

 

そのやりとりをしたの一昨日のことで、今日、速達で、りそ〇銀行から封書が届いたよ。第三便だ。

まだ開封してない。明日、じっくり見て進ぜよう。

 

ところでだ。

なぜ、〇そな銀行は、原本確認をしないと、次の手続き書類を送ってこないのか。第一便で一緒に送ってくれば良いではないか。

同じ叔父さんの相続処理で連絡を取った「きらぼし銀行」(旧都民銀行)は、第一便で、当方が記入する手続き書類を送ってきたよ。

うちの近くにきらぼし銀行の支店はないから、叔父さんの地元の支店に行かねばなるまい。池袋や新宿に行けば支店はあるだろうが、他の2行は本当にジモティーな銀行だから、どうせ1度は地元に行かねばならない。地元の支店で手続きする覚悟を決めていた。

だから、こっちも必要となる遺産分割書と印鑑証明書のコピーを地元支店に郵送し、遺漏がないか確かめておいて下さい。とお願いし、日時を決めて遺産分割書と印鑑証明書の原本を持って伺います。その場でコピーを取って下さい。と手続きを準備しておいた。

こちらが書き込むべき書類は、用紙を送ってくれたから、自宅で書いて準備して持っていくだけ。

昨日、ジモティに行ってきたけど、窓口に座って30分で手続き完了。つまり、原本確認する前に、〇そな銀行がいうところの必要書類(今回の第三便)を送ることは、全然可能なのだ。それが、ボクの手元にあれば、ひょひょひょいと記入して、駅前支店に持ち込んで、一緒に社内便で送って貰えたのに。

 

つぎ

仮に郵送できなくても、webからダウンロード出来るようにしてくれても良い。

 

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ゆうちょ銀行HPより

郵送が得意なはずのゆうちょ銀行とも、叔父さんは取引があった。

郵便局なら、駅前支店に行くのと同程度の距離内に3店舗もある。その支店でできないかなあ?

webで調べたところ、webから支店で手続きをする登録をして、必要事項を記入し、遺産分割書と印鑑証明書の原本を持って支店に行けば、手続きが完了する。

事実、これも窓口は30分程度で手続き終了した。

手続きする支店は、ぼくの場合在住している埼玉県と指定するだけで良い。そうすると、埼玉県内の、どの郵便局でも手続きが可能なのだ。

さっき近所に3店舗あると書いたが、内1つは東京都になるから、そこは使わない注意が必要だが、些細なことだ。

郵便が専門のゆうちょでさえ、郵便を省略してweb手続きができるのだ。

なぜ、りそ〇銀行には出来ないのだろう。

 

 

あす第三便を開封してみて、また、文句があったら、ブログに書きます。

あと、このブログは、印刷して、第三便の返信に同封しようと思っています。

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アッカンベー