弁護士に賠償命令 AV会社社長勝訴

AV会社の社長に対する「名誉毀損」で賠償命令

 

訴えられた伊藤弁護士 

 

「血の通った判決ではない」上告の方針

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そもそも判決には、血が通ってなければならないの?
判決って、憲法と法律に従ってれば良いんじゃね。

憲法には、こう書いてあるよ。
第76条
3 すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される。
 
良心に従え、と書いてあるが、血を通わせろ、とは書いてないね。
 

弁護士ドットコム ニュース より

 

判決などによると、男性は2018年1月、AVの出演経験がない女性を勧誘して、無理やり出演させたなどとして、淫行勧誘罪で逮捕されて、新聞・テレビで報道された。この3日後、AV出演強要問題に取り組む伊藤弁護士はツイッターで次のように投稿した。

 

「逮捕されて制作会社社長が必死に隠しているシーンを見て思ったこと。

嫌がる女性たちに出演強要し、顔や体、最も知られたくない屈辱的なことを晒させて拡散しズタズタに傷つけて、自分たちは陰に隠れて巨額の利益を得る。

そんな鬼畜のような人たちはみんな顔を晒して責任を取ってほしいと思う」

男性は同年3月、不起訴処分となった。その後、ツイッターの投稿によって、(1)社会的評価を低下させられた(2)名誉感情を害されたとして、伊藤弁護士を相手取り、損害賠償500万円と謝罪広告の掲載をもとめて提訴した。

 

裁判の争点は、このツイートが、そのAV会社社長個人を批判したものなのか、一般論なのか。ということらしい。

 

 

伊藤弁護士側は「特定の個人について述べたものではない」と反論した。

一審・東京地裁は昨年11月、「一般の読者の普通の注意と読み方を基準とすれば、ツイッターの投稿は、原告について述べたものと認められる」と判断。慰謝料5万円の支払いを命じた。

東京高裁の八木裁判長は、20万円に増額する判決を下した。

 

伊藤弁護士は「こちらの主張が認められず、残念としか言いようがない。血の通った判決ではない。私がやってきた活動が否定されるわけではないので、上告して、最高裁に自分の言い分を伝えたい」と述べた。

 

ちょっと待った。

伊藤弁護士は、Twitterで、一般論を述べただけでしょ。

「血が通ってない」って、その事件の被害者に対する思いやりがない。っていう意味じゃないの。そうだよね。

それって、自己矛盾ってやつじゃね。

伊藤弁護士の主張に違和感を感じていたが、その実態がようやく理解できたよ。

 

 

原告男性の代理人をつとめた高野隆弁護士は、「われわれの主張が認められたのでホッとしている。(慰謝料の)認容額が4倍に増えたのは、非常に冷静で、公正な判決だった。上告については検討するが、このような判決が確定することを望んでいる」とコメントした。

 

こういう活動に熱心すぎる人は、「血が通ってない」とか、法律論でないところで批判する傾向がある。伊藤弁護士ばかりではない。

活動に没入しすぎて、裁判という法律の世界で勝負をしていることを忘れ、感情的に「女性側が正しい」「それを認めない裁判官は血も涙もない」と、本質から、どんどん離れて行ってしまうんだね。残念だね。